
静寂と夜に満たされた部屋で、ベッドに腰掛けたレオナルドさんは、
私を抱き寄せ膝の上に乗せたまま、唇を奪ってきた。
主人公
「……ん……」
最初はただ触れるだけ……次第に舌先で唇をなぞっていくレオナルドさんの仕草に、
どこかじれったさを感じた私は、その先のもっと甘いキスを求めて自ら薄く唇を開く。
主人公
「……んぅ……は」
するとすぐに舌が絡め取られて、キスは濡れた音をたて始めた。
レオナルド
「……ん?」
そんな深いキスの合間、顔を離したレオナルドさんが、何かに気づいたように私の唇を見る。
レオナルド
「あんたの吐息から俺の煙草の香りがする」
(レオナルドさんの……香り?)
その言葉に思わず視線を上げると、レオナルドさんが苦笑交じりの表情で私を見つめていた。
レオナルド
「うつっちまったのかもな、悪い。……あんたの唇を奪うのは、このへんにしておくとするかね」
主人公
「あの……っ」
レオナルドさんの肩に触れていた手をきゅっと握りしめ、一息に告げる。
主人公
「もし本当にうつったんだとしたら、嬉しいです。……好きな人と同じ香りになれたってことですから」
(だから……――)
レオナルド
「なんだ? つまり、こういうことか?」
私の顔を覗き込み、レオナルドさんがにやりと笑った。
レオナルド
「もっとキスして欲しいってことで、あってるか?」
私の背中に触れていたレオナルドさんの手のひらが、まるで熱を煽るような仕草で、身体を撫で下りていく。
レオナルド
「……ほら、ちゃんと言わねえとあんたにどう触れていいかわからなくなっちまうだろうが」
(……全部わかっているくせに。そんな聞き方をするなんてずるい……っ)
唇が触れそうで触れない距離まで近づくレオナルドさんに焦らされ、身体の熱はさらに高まっていく。
このまま黙ったままだと、いつまで経ってもキスはお預け……私の恋人はそういうずるい人だ。
主人公
「っ……レオナルドさんの言う通りです。だから……もう一度、キスしてください」
レオナルド
「…………良く出来ました」
恥ずかしさから言葉を呑みこむ私の唇を、レオナルドさんが塞いだ。
レオナルド
「…………ん」
主人公
「んぅ……ふ……」
淫らな水音は次第に大きくなり、キスはさらに深く激しくなっていく。
(あ……っ)
熱い息を吐くレオナルドさんはやがて、私の下唇に、甘く、牙をたてずに噛みつく。
下唇をただ、音をたてて唇を吸った後、掠れた艶っぽい声で囁いた。
レオナルド
「……これから先、なにを諦め、やめることになったとしても」
レオナルド
「あんたを奪うことだけは、やめられそうにない。……俺が、恋しさで飢えちまうからな」
耳に触れたレオナルドさんの言葉に、唇だけでなく身体中が熱く痺れて……
求め合い、絡まり合い、奪い合う夜は…――さらに甘く更けていった。
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――……私の目の前には今、拗ねたような表情で顔を背けるアイザックの姿がある。
主人公
「……怒ってる?」
アイザック
「当たり前でしょ」
昼間、私はアイザックと出かける約束をしていたものの、
街で声をかけられた男性の道案内をしていたせいで、遅刻してしまっていた。
アイザック
「つまり俺が待ってる間、アンタは他の男と一緒にいた、ってことだよね」
主人公
「っ……それは」
確かにその通りで何も言い返せない私は、少しの間考えた末、アイザックの横顔に告げる。
主人公
「でも……何があっても、私の好きな男の人はアイザックだけだよ」
アイザック
「…………」
アイザック
「じゃあ、それ、証明してみせてよ」
(……証明、か)
主人公
「うん、わかった。でもどうすればいいのかな……」
首を傾げる私に呆れたようなため息をつきつつ、
やっと正面から顔を合わせてくれたアイザックが、私の頬に手を伸ばす。
アイザック
「今夜はあんたから……して」
アイザックの言葉の意味を理解すると同時に、頬を撫でる指の優しい感触に熱が上がる。
それに応え、恥ずかしさを感じながらも、私は自分から顔を寄せて……唇に触れた。
主人公
「……ん……」
けれどキスは、それで終わりではなくて……もっと、とねだるように頭の後ろを支えられる。
(……恥ずかしい。っ、けど……この気持ちが伝わって欲しいから)
触れるだけのキスを深くすると、お互いの唇から吐息がこぼれた。
アイザック
「っ……はあ」
主人公
「ん……。ぁ、アイザック……分かってくれた?」
キスの合間にそう聞いて、顔を覗き込むと……情熱的な表情に、目を奪われた。
アイザック
「分かった。でも……」
アイザック
「そんな乱れた姿見せられたら、止まらないから……」
アイザック
「……アンタの声で、身体で……ちゃんと、俺を満たして……」
主人公
「や……ぁあ――っ」
いつの間にか乱されていた私の胸元に顔を寄せたアイザックが、
大きく息を吸い込んだかと思うと、次の瞬間、柔らかな場所に牙をたてる。
主人公
「……ん……はぁ」
血を求められる淫らな水音が響くにつれ、敏感な場所が痛みを帯びるほどに熱くなり、
私は思わず余裕が無くなってしまっている自分の顔を腕で覆い隠す。
(だめ……アイザックのこと以外、もう、なにも考えられない)
そんな私の心を見透かすように、腕を優しく……でも有無を言わせない力で解かれてしまう。
アイザック
「隠さないで、見せてよ……」
全てを奪い尽くされてしまいそうなほど熱を灯したその桜色の瞳に、
何も隠すことは出来ず、心も身体もすべて暴かれていった…――。
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――……その刺激的な時間は、突然始まった。
アーサー
「さあて、お仕置きの時間だよ」
唐突にベッドに押し倒された私は、危険な笑みを浮かべて覆いかぶさってくるアーサーに慌てて聞く。
主人公
「お、お仕置きって……私、何かした?」
アーサー
「あえて言うなら可愛すぎる罪、かな。あと、俺を誘惑した罪も追加で」
主人公
「そんなの、罪なんかじゃ……んっ」
アーサーのキスで私の言葉は呆気なく掻き消されてしまう。
主人公
「んぅ……ふ……っ」
角度を変えて何度もキスをした後、濡れた唇をアーサーがぺろっと舐めた。
アーサー
「んー……十分罪だと思うよ」
アーサー
「キミのせいでほら、こんなに身体が熱くなってる。触って?」
アーサーが私の手首を掴んで持ち上げ、自分の身体に触れさせた。
確かに感じるアーサーの熱に、私の身体が甘く疼く。
(私のせい……だけじゃない)
主人公
「っ……アーサーだって……」
(私を誘惑してると思うけど)
アーサー
「そっかあ。じゃー俺もキミに、同じようにお仕置きされないと……ね?」
アーサーの手がさらに、私の手を素肌へと導いていき……。
アーサー
「俺のこと好きにして、イイよ?」
好きにしていい――……そう言ったくせに、私の手首を握ったまま、アーサーは耳を甘噛みしていく。
主人公
「……や……アーサー」
アーサーの舌がたてる淫らな水音が、耳から全身に、甘い痺れとなって走る。
お互いの体温が混ざり合い、素肌に触れている手も、身体も熱くなっていく……おかしくなるほどに。
主人公
「……はぁ……っん」
余裕の無さにつけ込むように、アーサーは片手を太ももの下に差し入れると……、
アーサー
「そんな風に乱れて、こーゆーの全然イヤじゃないんでしょ?」
アーサー
「俺ももっとキミのこと欲しくなってきちゃった……溺れよう、快楽に……」
主人公
「あっ」
少し身体を下にずらし、太ももを持ち上げたアーサーが、柔らかな肌に咬みつく。
主人公
「ん――……ぁ!」
痛みは一瞬で……咬まれた部分から全身へと甘い刺激が走り、唇から吐息が勝手にこぼれ落ちる。
甘い眩暈に襲われていると、太股から唇が離れる水音が部屋に響いた。
アーサー
「はっ……ね、キモチイ?」
主人公
「……ぅ……ん」
音をたてて私の肌に吸いつきながら聞くアーサーに、涙目で必死に首を縦に振ると……、
アーサー
「ん……はぁ、やっぱりキミは、罪なぐらい可愛すぎるね」
そう言ってアーサーは、お仕置きも忘れるほどの優しいキスを、私の身体に降らせていった…――。
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柔らかな夕陽が差し込む部屋で、私たちは静かな時間を過ごしていた。
甘えるように私の肩によりかかるフィンセントに胸が甘く締めつけられ、
私は思わずその髪に手を伸ばす。
(フィンセント……なんだか、可愛いな)
柔らかな髪を撫でていると、優しい声が耳に届いた。
フィンセント
「ね、今の」
主人公
「あ、ごめん……嫌だった?」
フィンセント
「ううん……逆」
肩に頭を預けたまま、フィンセントが私の顔を覗き込み、焦燥に駆られたように息を吐く。
フィンセント
「もう少し、して欲しい。ううん、もっと……欲しい」
主人公
「あ……っ」
髪を撫でる私に、フィンセントはお返しのように、キスをしてくれる。
優しいキスはしだいに熱さを増して……、いつの間にか身体を起こしていた彼の重みを身体に感じていた。
主人公
「……んっ……ふぅ」
深く重なる唇に翻弄されていると、ふっと身体が離れ空色の瞳に射抜かれる。
フィンセント
「……俺、だめだね。あなたに触れられてるだけで幸せなのに……もっと、って思っちゃうんだ」
困ったような笑顔を見ていると、どうしようもない愛おしさが込み上げて気付けば言葉を紡いでいた。
主人公
「……私も。フィンセントに触れてると、もっとって思っちゃう。だから同じだね」
フィンセント
「…………」
一瞬、私の言葉に驚いたような表情を見せたフィンセントが、
ゆっくりとした仕草で、髪に触れていた私の手を取る。
フィンセント
「……そんなに煽るようなこと、言わないで」
(え……?)
衝動をこらえるような熱い吐息を吐いたフィンセントは、引き寄せた私の手首に唇を寄せて……
フィンセント
「はぁ……。あなたを欲しがる自分を、止めることが出来なくなる……っ」
フィンセント
「あなたがいつでも、俺をおかしくさせるんだ……っ」
…――次の瞬間、私の肌に牙をたて、甘く咬みついた。
主人公
「っ……――ぁっ」
手首から全身に、甘い毒がまわったように、身体が熱く痺れていく。
身体中が疼きだし、その疼きに耐えるように、私は自由のままの片手を握り締める。
フィンセント
「……もっと、この手で、俺を抱きしめて」
手首から顔を上げたフィンセントが、甘えるように私に囁いた。
フィンセント
「もっと、……あなたからも俺を、欲しがってよ」
主人公
「ん……フィンセン、ト……ぁ」
同じ分だけの愛情を伝えたくて、額を重ねて名前を呼ぶと……フィンセントが安心したように微笑む。
フィンセント
「このまま、あなたを離したくない。……こんな蕩(とろ)けた顔、見ていいのは俺だけだから」
そんなフィンセントの甘すぎるお願いを、私が断れる訳もなく……
主人公
「……う、ん……」
お互いの身体を抱きしめ合い、撫で合って……私たちは飽きることなくキスを繰り返していった…――。
――続きはアプリで!

漆黒の空に、細い三日月が浮かぶある夜……
私はナポレオンと、息継ぎもできないほどの、深く甘いキスを交わしていた。
主人公
「……んぅ……」
ゆっくりと唇を割って入ってきたナポレオンの舌に、吐息さえも絡め取られる。
やがて唇が離れると、ナポレオンの優しい声が聞こえてきた。
ナポレオン
「……ん。お前、大丈夫? 苦しくないか?」
滲んだ涙に気付いたナポレオンが、指で私の目じりを拭ってくれる。
主人公
「っ、ううん……苦しくない。大丈夫、だから」
恥ずかしく思いながらも、私は熱に浮かされたように、ナポレオンの服をきゅっと掴んだ。
(……止めないで……)
主人公
「もっとして、欲しい……」
ナポレオン
「……っ…」
驚いたように小さく目を見開いた後、ナポレオンが私の耳の下に手を滑り込ませる。
ナポレオン
「……お前のそういう素直なとこ」
主人公
「……え?」
耳の下に触れていた指先は、いつしか首筋にかかっていた髪をよけていた。
そして無防備になった素肌に唇と甘い吐息が触れて……
ナポレオン
「好きだよ」
――……キス以上の甘い刺激が、首筋に走った。
主人公
「っ……ぁ」
愛おしい人に牙を穿たれ……欲望のままに血を求められる。
鋭い痛みの後で襲ってきたのは、耐えがたいほどの甘い痺れだった。
主人公
「や……はぁ……っ」
(っ……身体中が、熱くて、おかしくなりそう)
背徳的で淫らに濡れた血を啜る音が、私の鼓膜を揺らしていく。
その音ひとつでさえ――……今は体温を上げる材料にしかならない。
主人公
「……んん……ぁ」
ナポレオン
「……たまらない……」
服を強く握りしめる私の手に指を重ねて、
息を乱しながらも、ナポレオンは私の背中を優しくなだめるように、撫でていく。
まるで、労わるような仕草に胸が甘く疼く。
(……こんなにも求めたあとに優しくするなんて……ずるいな)
ナポレオン
「はぁ……なあ、分かるか?」
ナポレオン
「お前で、身体が満たされてる。……今度は、お前の番。俺で、甘く満たしてやる。…………な?」
(これ以上触れられたら、おかしくなりそうで怖い。……だけど、もっと触れて欲しいとも思う)
(矛盾してるけど、全部……私の本心だ)
首を一度だけ縦に振ると、ナポレオンは嬉しそうに微笑み、私の手に指を絡める。
ナポレオン
「お前って本当……可愛いやつ」
――……こうして私は一晩中、ナポレオンに乱されて、
身体だけでなく心まで満たされていった。
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